3月の養生小話(2023)

 

「春眠暁を覚えず」な3月になりました。陽気が心地が良い時はついうとうとしてしまいますね。
今月は東洋医学からみた早寝早起きの話です。

「早寝早起き」と聞くと如何にも健康に良さそうですが本当にそうなのでしょうか?

紀元前200年頃の中国で黄帝内経(こうていだいけい)という書物ができました。
この黄帝内経は素問(そもん)と霊枢(れいすう)という二部構成で、鍼灸の治療法や健康法が書かれています。

その黄帝内経の素問では、人間は春夏秋冬での養生法について書かれているのです。
原文は難しいので要約すると、

春は 遅寝 早起き
夏は 遅寝 早起き
秋は 早寝 早起き
冬は 早寝 遅起き

が良いと書かれています。以外にも早寝早起きが良いのは秋だけなのですね。というのも、これは日の長さと関係しているのです。

気温が上がってくる春と夏は日が昇るの早くなります、日が沈むのも遅くなり日が長くなるので早く起きて活動して遅く寝ましょうということですね。

秋は日が昇るのは変わらずですが日が落ちるのが早くなってきて、夜は気温も下がってくるので早く起きて早く寝ましょうということです。

冬は日が昇るのも遅く、日が沈むのも早いので終日気温が低い時期です。身体に無理の無いように日が昇ってからゆっくり起きて、早く寝ましょうということです。

中国最古の医学書でも睡眠の大切さが書かれているということは、人の身体にとっての睡眠はとても大事ということですね。






2023年02月27日