9月の養生小話

健康の基本は良い睡眠です。睡眠はからだとこころの回復を行う働きがあり、自律神経やホルモンバランスとも関係が深いです。
では質の良い睡眠っていったい何でしょう?

今月は睡眠のお話です。

朝起きて陽の光をあびると脳の中にある体内時計がリセットされ、メラトニンという物質の分泌をとめて体を活動するモードに切り替えます。
その後メラトニンは14~16時間後に再び分泌が始まり、時間と共に量が増え眠気を感じてくるようになります。

これが脳内で起こる睡眠のサイクルです。

メラトニンの分泌は主に光によって調節されるのですが、現代は夜も照明で明るく、テレビやケータイの明かりも強いので体内時計が乱れメラトニンの分泌が抑えられます。

これが睡眠覚醒リズムが乱れる原因となります。
更に加齢によりメラトニンの分泌量が減るので、実は思春期以降は減る一方なのです。

質の良い睡眠の為の7カ条

①夜寝る前にケータイやテレビ、光の強い物から離れる(光で脳を興奮させない)

②朝に起きて一定時間は朝日をあびる

③運動などは寝る3時間前までに終わらせる

④お風呂は寝る2~3時間前に入浴

⑤覚醒作用があるので寝る前の食事やアルコール、喫煙は控える

⑥暑すぎず寒すぎない適温の室温、湿度は50パーセント前後、睡眠を邪魔しない音と光の刺激の程度

⑦自分の体に合った寝具を使う

眠っている間に体はストレスや傷を癒し、細胞の新陳代謝なども行います。睡眠は毎日行う自己治療なので、睡眠時間を削ったりせず、大切にしてくださいね。
2021年09月01日