12月の養生小話

今年はマスクをつけること、人と距離を保つことなど日常生活の当たり前がガラリと変わりました。
当たり前だったことが出来なくなったり、我慢をしたり、気にすることが増えると人はストレスを感じます。
適度なストレスは生きていくのに必要なのですが、過度なストレスは心とからだに影響を与えます。
特に影響を受けるのは心とからだの調節をしている“自律神経”です。

今月は 自律神経をととのえるお風呂編 です。

自律神経には昼間や活動しているときに活発になる「交感神経」と、夜間やリラックスしているときに活発になる「副交感神経」の2種類があります。
それぞれ内臓の働きや代謝、体温など他にもたくさんの機能をコントロールするために24時間働き続けています。

自律神経はお湯の温度が41度を超えると交感神経が優位になり、40度以下だと副交感神経が優位になります。

38℃~40℃くらいのぬるめのお湯は副交感神経が活発になり、緊張がゆるんで落ち着いた気分になります。
ぬるめのお湯にゆっくりつかることで、血の巡りが良くなり身体の芯まで温まります。1日の疲れを取りたい時や、からだが冷えている時におすすめです。

湯温が42℃を超えてくると交感神経が活発になり、脳やからだがシャキッとします。
眠気を覚ましたい時や、運動やスポーツを始める前には、5分~10分熱めのお風呂に入ることでスッキリします。ただし、就寝前は避けてください。入眠を妨げます。

注意事項として入浴時間が長いと血の巡りはよくなりストレスも減りますが、体力は消耗し肌が乾燥しやすくなります。
特に熱いお湯に長くつかると血圧が上がりすぎたり、湯船から上がる時に立ちくらみを起こしたりする可能性もあるので、お風呂から出る際は十分注意してください。

忙しいとついシャワーで済ませてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、今の時期こそあたたかいお湯につかって心とからだを休めてあげてくださいね。

 

おざき鍼灸治療院

 

 

 

 

 

 

 


2020年11月01日