11月の養生小話

11月に入り、日に日に寒さが増してきましたね。今年の冬は厳しい寒さになると言われています。
今回は東洋医学のめまいの話です。
寒くなるとめまいを起こす人は意外と多いのです。

めまいは、主に3つのタイプに分けられます。

①肝火上炎タイプ(ストレス過多によるもの)
特徴 グルグルと回転するめまい

  耳鳴り、頭痛をともなう
対策 深呼吸、ストレスをためない 
   香味野菜、柑橘類、ハーブがおすすめ

②気血両虚タイプ(脳への栄養不足)

特徴 フラフラするめまい

   立ちくらみ、疲れやすい、目がかすむ
対策 過労による脳の栄養不足です。まずは休養してください。
   レバー、羊肉、いちご、黒豆などがおすすめ

③痰濁タイプ(不要な水分がたまる)
特徴 回転性の強いめまい 
   吐き気 胃腸不調
対策 暴飲暴食、偏食が原因です。
   腹8分目、油っこいもの甘い物控える、適度な運動もよいです。

①②③のタイプに共通する、冬場に気をつけてもらいたいことは「冷え対策」です。

冬にめまいが悪化する原因は、血流が悪くなることです。 寒さは血管を収縮させ、脳や耳への血流を不足させます。
冬の外出時はマフラー、帽子などで耳をあたためてください。外と室内の寒暖差も思っている以上に負担になります。寝る前に寝室を暖めておくのもよいです。

 


最後にめまいの体操です。
北里大学で研究されている平衡訓練という方法です。

①頭を動かさずに眼前約50㎝の指標上の左右の点を交互に見て下さい。
② ①と同様に上下の点についても反復してください。
③片手を伸ばしたまま目の高さまで挙げ、手を左右に約30度づつ動かし、その先端を頭を動かさずに眼で追ってください
④ ③と同様に片手を上下に約30度づつ動かし、その先端を頭を動かさずに 眼で追って下さい
⑤頭を前後に約30度づつ屈曲、伸展してください
⑥頭を左右に約30度づつ回転して下さい
⑦頭を左側または右側に交互に屈曲して下さい
⑧仰向けの状態から座位へ、あるいは座位から仰向けの状態に体位を変換してください


2021年11月01日